キット情報
- HG 1/144 ボリノーク・サマーン
- 発売日: 2024年11月30日
「あの方の理想の為だったら、死んでも良い!」
久しぶりのHGUC新作キット、「HG 1/144 ボリノーク・サマーン」の紹介レビューです。
機動戦士Zガンダムより物語終盤の第44話から登場するモビルスーツで、本作のラスボスキャラクター「パプテマス・シロッコに仕える女性キャラクター「サラ・ザビアロフ」が搭乗。
シロッコ自らが独自開発したハンドメイドMSで、グリプス戦役のティターンズ所属機体とは似つかない特異なフォルムが特徴。
索敵や偵察を目的とする珍しいコンセプトの機体で、主にシロッコの搭乗するMS「ジ・オ」をサポートするために開発された…という設定があるものの、本編では特にそのような連携戦術の演出はなく、登場話数も少なくあっさりと撃墜されてしまいます。
本編での影の薄さ、という意味では良くネタされるバーザムに引けを取らないかも知れません。(一応こちらはパイロットがネームドという点で有利)
長年プラキットが存在していなかったMSですが、2024年に遂にHGUCとして登場。
個性的なフォルムや武装を最新技術で再現したキットになっています。
制作
最新キットのフォーマットでポリキャップレス…かと思いきや今回は久しぶりにポリキャップが使用されていて、腕部や背中のバックパックなど負担が大きそうなところはポリキャップ、各関節などはKPSの組み合わせという珍しい複合パターンです。
どちらの仕様も一長一短あるのですが、HGファラクトなんかはポリキャップレスにした弊害で背中ブースターがすぐクタクタになってしまったのでこれは良い仕様だと思いました。
成型色の緑も初期の製品サンプルだと不安な部分もありましたが、製品版では独特な緑の機体を再現した綺麗な色合いになっていました。記事のものはバックパックの緑だけが少し玩具感が強かったのでミリタリー系のグリーンで塗装しています。
他、関節やグレー部分の一部を塗装しつつ、昔出ていたロボット魂のボリノークサマーンを参考にデカールを貼って半光沢で仕上げました。
その他の改造点として、モノアイがモールドにシールを貼る方式だったので、モノアイのモールドを丸々削り落として30MMのメタリックシールのレッドを貼っています。
元々とても小さいパーツでモールドが確認しにくかったので、思い切って丸ごと差し替えてみました。このシールはいい感じに光を拾ってくれるのでガンプラの制作にとてもおすすめのアイテムです。
ざっくりと要塗装箇所を解説します。
令和のキットということで本当に凄まじい色分けをしていて、モノアイ&赤枠の黄色部分以外は全部パーツのみで再現。脚部のスラスターのような赤色、バーニアの内部、頭部とシールドの黄色などパズルのようなはめ込みで秀逸な色分けに。
赤枠の黄色部分も平べったい箇所にシールを貼るだけなので見栄えも良く、まさに最新キットの風格があります。
※記事の作例も要所の黄色部分はシールを使っています。
その他
可動面は元々のデザインの都合上腕部はかなり窮屈なのですが、脚部はスカートがない&膝が二重関節なので立膝を立つことが出来ます。
ただ、肩と背負いものが大きい影響で物凄いトップヘビーで素立ち・立て膝だと後ろに倒れてきます。
関節の経年劣化を考えると、飾るときはスタンドがほぼ必須に。
いつものように股間に3mm軸があるので飛行状態を再現。
背面から見るとバーニアの多さがよくわかります。
同じくジュピトリス製のモビルスーツジオと。
全体的な箱っぽい感じや手首のデザイン、スラスターの多さに共通点を感じられます。
パラスアテナも欲しいな…!
付属品やギミックを紹介します。
固定武装が多い機体なので、付属品自体は非常に少ないです。
また、左手のみ平手が付属します。
「複合探知システム」
頭部レドームは動作する際、本編では発光するような演出があるのですがその場面を再現するためのパーツが付属。
裏側にプリズム的な反射のあるシールを貼りつつクリアパーツを被せるなかなか凝った作り。
また、レドーム部分パーツの交換だけではなく、頭部パーツが丸々もう一つ付属します。
頭部を丸ごと交換し、複合探知システムを起動。
本編だとあまり印象に残らなかったギミックですが、ガンダム系のゲームでは敵の情報を知ることが出来るようなスキルを持たせられていてることが多いです。
エウティタでは敵武器の残弾数が分かる能力を持っていました。
頭部のモノアイは頭部パーツ下側のツマミを回すことで位置調整が可能。
レドーム&動くモノアイで偵察型っぽい雰囲気が出てかっこいいです。
「専用シールド」
ユニークな名前がありそうでなかった、ボリノークサマーンの専用シールド。
格闘戦用のクローにビームガン兼ビームサーベルが2つ内蔵された複合兵装です。
基本的には腕部と一体化していて取外しは想定されていない武器ですが、盾の裏面にもしっかりとモールド&裏打ちがあります。
裏側にはそのままビームサーベル(兼トマホーク)を二つ収納出来ます。
非常に大きな武装で、ボリノークサマーンの巨体に負けない迫力のあるデザイン。
クローは自由に動かせて、敵のMSを挟むようなポーズも付けやすいと思います。
盾に内蔵された二問のビームガン。
ボリノークの武器って全然思い出せないんですけど、確か初登場のシーンではこれを撃ちながら出てきたような気がします。
ビームサーベルとビームトマホーク用の刃が付属。
余談ですがこのビーム刃のみ「HGUCシナンジュ」の流用パーツとなっています。
「炸裂弾ランチャー」
両肩部に三基ずつ装填されている炸裂弾。
ハッチのパーツをずらすことで発射口が露出するギミックを再現。
発射口部分の黒色は塗装が必要ですが、無理に塗らなくてスミ入れだけでもそこそこ見栄えが良くなると思います。
内部の弾頭もシッカリ成型されているとても凝った作り。
以下適当に何枚か
シロッコを庇い、あっさりと撃墜されてしまうボリノークサマーン…
(カツは私に優しくしてくれた。だから逃げて、早く…)
「HG 1/144 ボリノーク・サマーン」の紹介レビューでした。
本機がキット化されたことで、来年のサイコ・ガンダムMk-IIがキット化されれば1stに続きZの主要は全てHGUC化されたことになりますね。
次はZZ系のキット化になるんでしょうか…個人的にはカプールをHG化して欲しいと思っています。(∀のカプルにも使いまわせるし…)
キットの方は最新キットで色分け造形共に素晴らしく、後発になった恩恵を受けまくったとてもかっこいいものになっています。
ややクセの強いデザインなので、同時発売のMGSDウイングゼロに比べてしばらく在庫があったようですが、バンダイの最新技術を体感するという意味ではとても良いキットだと思いました。また、思い切って最近のKPSポリキャップレスの流れを変えたのも個人的には評価したい点です。
次回は30MM AC6シリーズの第二弾、ロダ4こと「RaD CC-2000 ORBITER」の紹介になると思います。
年内の更新は恐らくこれが最後かなと。
それではまた
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